sakura12sanの日記

片側顔面痙攣の病気で悩んでいる人へ。経験談を綴ります。

片側顔面痙攣の手術の日

昨夜の12時で食べるの禁止。

当日の朝、6時で飲むのも禁止。

 

手術することへの緊張は高まるものの、朝はお腹空いたなぁ…と思っていました。

 

8時半頃に、手術室へ案内してくれる人が来ました。

持参するものは、歯磨きセットと歯磨き用コップ、メガネ、メガネケース、手術用に昨日の間に病院のコンビニで買っておくように言われたT字帯。

 

それらと、貴重品として、スマホを預かってもらいました。スマホはナースセンターで預かり、手術の経過をみて、ICUの看護師さんが、ナースセンターに取りに来てくれるらしい。

 

手術は8時半スタートかと思っていましたが、病室移動が8時半でした。手術台に横になると、心電図検査器具などが、とりつけられていきました。

 

大勢のスタッフが忙しく準備をしていましたが、手術をしてくれる先生の到着はまだのようでした。

 

酸素マスクのようなものを口に被せられて、自分でもどこで意識が消えたのか、あまりはっきりわからないまま、名前を呼ぶ声がして、目を開くと、手術は終わっていました。

 

13時半くらいでした。

 

目が覚めた瞬間、記憶がはっきりしていることと、手術した側の耳が、いつもと変わらない感じで、違和感が特になく、ホッとしました。

目の不快な痙攣等は全くなくなっていました。

 

手術終了後、すぐに自分で確認できたのは、想像していたより、自分がとても元気であることでした。

 

ICUに移動して、早速昨日会った、同じ手術を1週間早くにやった若者が言っていた、CT撮影がありました。

 

ベットの上で、板の上に頭をのせますが、看護師さんに持ち上げてもらってのせてもらって、痛みはありましたが、私の中では、まだ大丈夫、と思うレベルでした。

 

CT撮影後、暇なので、若者に聞いた、首を動かす訓練を早速始めました。

縫ったところは痛いけれど、聞いていたような猛烈な痛みも違和感はなく、右向き、左向き、と、ゆっくりですが、普通に動かせる、と感じました。

 

若者と私では、同じ片側顔面痙攣とはいえ、出ている症状も少し違っていたし、どける血管の位置も違ったようなので、似たような傷あとにはなりますが、微妙に切った場所が違うのか、長さが違うのか、何かが違うのかな…と思いました。

 

また、若者が、全身麻酔の時に、無意識で歯を食いしばっていたようで顎が痛かった、というのは、私は該当せず。

特に歯を食いしばったらしき感覚はゼロでした。

 

他の人の手術ブログを読んだ時に、高熱が出て苦しかった人、吐き気をもよおした人など、様々でしたが、私は特にそういった症状も出ませんでした。

また、術後、ICUを出てからの事のようですが、トイレに行くのが、大変だった、という人もいましたが、ベットの上で、足の先っぽをグッパしたり、膝をたててみたりしましたが、軽やかで、特に変化なし。

 

体の向きが変えられない、というブログもみましたが、私は、左の手術した傷口がある方には、体を向けてみたい、と思えなかったので試しませんでしたが、右向きは、簡単にむけることができました。

ただ、動くと、傷口がズキン、と痛むので、そんなにやりたい感じにはなりませんが、比較的、体は動く事を確認しました。

 

ICUの看護師さんは、ちょくちょく見に来てくれました。

 

一人部屋で、指にはパルスオキシメーターがついてきて、胸には心電図検査、腕には点滴。

酸素マスクはICUに来ても、まだついていました。

 

喉が乾いて、口の中を湿らせてもらいました。

手術前はお腹が空いたなぁ…と感じていましたが、術後は、点滴もあるからか、空腹はそれほど感じなかったのですが、喉の乾きはかなり感じました。

 

術後の経過が良好だったこともあるようで、喉の乾きは1度目は、湿らす程度でしたが、2回目以降は、早くもうがいに切り替えてもらえました。

 

苦しいけれど、湿らすより、やはりうがいのほうが、気持ちスッキリします。

 

ICUで1時間ほど経過して、経過は良好、とのことで、早くもスマホを持ってきてもらえました。

若者と話した感じだと、ICUの看護師さんが忙しいと、経過が良好でも、すぐには持ってきてもらえなかった、と聞いていたので、私はかなり運が良かったようです。

 

早速手術後の姿を自撮りして、家族に無事、終了したことと、比較的元気であることを伝えました。

 

自撮りして、初めて自分の現在の様子を自分で見ることができました。

顔には包帯というか、ネットみたいなものが、被せられていました。顔は、手術で下向きになったからだと思いますが、右側が頬がパンパンに腫れていました。

 

触ると相当痛い。でも、普通の術式だと、腕や他の体の部分が痛くなった可能性が高いので、それよりはマシだな…と思いました。

 

術後、ICUで過ごす時間は、本当に苦痛でした。

ベットの傾きは30度と決められていて、高くも低くもしてもらえません。

 

私は少し前に、ひどい五十肩を患い、最近ようやく普通に寝ることができるようになってきていましたが、少し前まで、寝ることが苦痛でした。なので、手術後、背中の痛みがぶり返さないかとても心配で、手術前から、背中のマッサージを何度かしてほしい、とお願いしていたので、ICUで過ごす時に、何度も看護師さんに、背中をさすってもらいました。

 

30度の傾きのベットだからか、腰の辺りがかなり痛くなりました。

この手術をした人は、術後は、頭の高さは、高くても低くてもだめなんだそうです。

 

スマホは、早くに持ってきてもらえましたが、スマホで暇つぶしできるほど、元気でもなく、好きな音楽をダウンロードしたものを聞いていたり、目を閉じながら何か音がするほうが気が紛れるので、Radikoでラジオを聞いたりしていました。

 

ラジオをかけていると、看護師さんが、ラジオならこちらにあるのをかけられますよ、と声をかけてくださり、適当にラジオをかけてもらって過ごしました。

 

ICUでは、スマホをもってきてもらってから、しばらくして、酸素マスクが外れましたが、どうも酸素が上手く吸えていないらしく、鼻に差し込むだけの、酸素マスクは、結局追加されました。

 

後で分かったことですが、私は挿管時、喉を傷つけられてしまったようで、猛烈に喉が腫れたので、空気が吸い込みづらかったのかもしれません。

しょっちゅう、機械から赤いランプと異音が鳴り、看護師さんが、見に来る、ということが繰り返されました。

 

本人的には少し呼吸がしづらい、という感覚はありました。

ものすごく苦しいわけでもなく、鼻の酸素マスクで、それなりに過ごせるレベルでした。

 

高熱もなく、比較的楽な術後だったと思いますが、体はダルく、目を閉じて呼吸をすると、喉の奥から笛の様な音がしたりして、喉の不具合は結構感じました。

 

後は、時間が過ぎるのがなかなかで、翌朝には歩けるのか…と思っていましたが、翌日にMRI検査が入っていて、それを受けて、その結果を先生がみてから、許可が出ると、病室へ戻れる、とのことで、検査が早くて10時くらいじゃないか…と言われ、許可が出るのは、大体昼前で、昼食からご飯が食べられたり、お茶を飲んだりすることが可能…ということでした。

 

夜の12時頃、ラジオが終わり、静かなICUで、私が、ICUで過ごす時間はまだ半分残ってる…と考えると、キツいなァ…しんどいなぁ…でも、もっとしんどい人もいるんだから、私が、弱音を吐いてちゃいけない、と自分にいいきかせていました。

 

が、何より、目のピクピクは、術後、ICUでこんなにストレスマックスでも、全く痙攣せず、それが何よりの心の救いとなりました。

 

現在53歳。人生100年時代として、あと残り半分近くあるかもしれない。

その残り50年、毎日片側顔面痙攣が、さらにひどくなったらどうしよう?どこかで手術を決意するんだろうか?という心配は、今回思い切って手術をしたことで、なくなるはず。50年の不安、心配を払拭できる対価として、今があるとしたら、今の苦しみは、全然耐えられるはずだ!と何度も言い聞かせて、この、長い夜を過ごしました。